「対話(ダイアログ)」が必要な理由

私はシステムエンジニアとして仕事をしていました。
システムエンジニアの仕事は、お客様の望むことを実現するために、業務(の一部)をシステム化する事です。

最初のころのシステムエンジニアは、「御用聞き型」でした。
お客様のところに行って、何かお困りごとないですか?と尋ねていました。
「御用聞き型」の問題は、お客様が問題意識がないと、何も困っていないという返事が返ってきます。

次に、「ソリューション(解決策)提案型」になります。
御社ですとこういったところに課題があります、他社で効果のあったこういうシステム(解決策)を提案します。このような感じ解決策を提案します。「御用聞き型」に比べて、提案を行う点が進んでいるといえます。

ソリューション提案型は、ある程度課題が明確なときは有効でした。右肩上がりで発展している状況ですと、業務効率化はそのまま利益向上に結びつきやすい。しかし、現在はそのような時代ではありません、変化のスピードが速く、何が課題かわかりにくい。正解がない時代です。

ソリューション提案型の問題は、
・お客様自身が何が問題かわかっていない。
・問題がわかっていないので解決策を提示されても判断できない。
(こちらが提案したものが、お客様にマッチするかわからない。)
といった点です。

いま必要なのは、お客様と一緒に「対話」し、共に課題を発見するコミュニケーションができることです。問題解決でなく、問題設定
お客様を交え、そうした話し合いをできる能力がシステムエンジニアに限らずビジネスピープルに必要と考えます。